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スラクストンで、白馬へ
彼がその道を走るのはいつも真冬だった。
国道を離れ、ゲレンデ上部駐車場へと通じる長い一本道。
雪に深く包まれたそこは、まさしく日本の里山風景。
今は5月、冬景色ではないこの道の肌触りを、彼はクルマではなくオートバイに乗って確かめてみたかった。
新緑と桜、そして残雪。
さらに融雪が進むと、やがて峰に美しい白馬が現れるという。
あまりに風が爽やかで、彼はその薫りを胸一杯に吸い込むために、左手でシールドを開けた。
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こんにちは。
早くも上司から「ちゃん」付けで呼ばれている加賀です。
僕にとってオートバイに乗ることは、旅に出ることとほとんど同じ意味となります。
限られた自由時間の中、離れた場所の空気感に身を投げ出すことができる移動手段を手に入れる。
それが僕にとってオートバイを所有する動機でした。
そして、どうせなら旅の供は愛着を抱くことができる1台のほうが良い。
それがスラクストンを選んだ最大の理由でした。
まだまだライダーとしての経験値は決して多くありませんが、今まで見てきた風景を、これから見る風景を、僕ではなく「彼」に時々紹介してもらおうと思っています。
引き続き、お付き合いいただければ幸いです。
では、また。